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2024.02.02

ZEHって何? その基準、経済的メリットを完全解説!

ZEHって何? 
その基準、経済的メリットを完全解説!

一戸建て住宅、新築マンションにおいて、省エネルギーと環境への配慮がますます重要視されています。
その中で注目されているのが、「ZEH(ゼッチ)」です。
ZEHは、「Net Zero Energy House」の略で「ゼロエネルギーハウス」とも呼ばれています。
このブログでは、ZEHの基準やそのメリット、環境への優しさ、そして補助金制度などについて掘り下げていきます。
ZEHに興味をお持ちの方や、持続可能な住まいを検討中の方は必見の内容となっています。

(1)ZEH(ゼッチ)とは? またその基準となるものは?

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は、使うエネルギー量と創るエネルギー量が同じか、創るエネルギー量が多い住宅を指します。

具体的には、エコキュートなど高効率な設備、さらに太陽光発電などの再生可能エネルギーを活用し、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指した住宅です。

実際には、日本のZEH基準は、以下の3つが満たされることが必要です。
(1)地域区分ごとに設定された断熱性能を満たす
(2)基準となるエネルギー消費量から20%を削減
(3)再生可能エネルギーを加えて家庭内エネルギー消費を実質100%削減

この内容を簡単に言うと、まず、エネルギー量を電気代で判断すると、これまで、電気代が1万円だったところは8千円まで削減します。
さらに、この8千円分の電気代を太陽光発電や蓄電池による創エネで賄えれば、電気代の実質負担は0円になります。
このように、実際の家で使う消費エネルギーが再生可能エネルギーによって賄えられることになり、エネルギー収支がゼロとなる家がZEHと認定されます。

このようなZEH基準を満たすには、家の機能として「断熱」、「省エネ設備」、「創エネ」の3つの要素が必要です。
「断熱」とは、高性能な断熱材や断熱窓の導入です。
「省エネ設備」とは、LED照明や高効率の給湯システム、省電力稼働の冷暖房や換気システムなどで無駄な電力を省くことです。
「創エネ」とは、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入です。

これらの3つの要素を組み合わせて、ZEH基準を満たす住宅を設計することが求められます。

この内容を見る限り、太陽光発電システムをはじめとする各種省エネ機器を設置するには、ZEHにはかなりの初期費用が必要であることが予想されます。
しかし、住まいの光熱費の削減効果や、ZEH住宅の資産価値が高く見積もられる可能性もありますし、長期的観点からすれば、それらコスト、初期費用は十分回収できると考えられます。

次にZEHのメリットにはどのようなものがあるか見ていきましょう。

(2)ZEH住宅の環境への優しさ、経済的なメリット

ZEH住宅には数々のメリットがあります。まず、住宅ランニングコストの削減が挙げられます。太陽光発電により電気代が抑えられます。
ZEHのエネルギー効率の高さは、地球環境への負荷も低減し、快適な室温環境や健康面でも利点があるでしょう。下記にZEH住宅のメリットを整理しました。

1.光熱費の削減

ZEH住宅は高い断熱性や再生可能エネルギーの導入により、エネルギーコストを削減します。
断熱性の高い家は冷暖房の使用を抑え、さらに太陽光発電などで自家発電することで電気代が抑えられ、経済的なメリットがあります。

2.快適な居住環境

高い断熱性、気密性は、室内の気温を一定に保ちやすく、夏は涼しく、冬は暖かく、一年を通して快適に過ごせる家です。
冬場はヒートショックを起こすリスクを軽減できるでしょう。

3.環境への配慮

再生可能エネルギーの活用は地球環境への貢献が期待されます。
ZEH住宅では再生可能エネルギーを活用し、エネルギーの消費を抑えることで、環境への負荷を軽減します。
これにより、温室効果ガスの排出を減少させ、気候変動への対策に貢献します。

4.災害の備え

ZEH住宅は再生可能エネルギー用設備の導入が定められており、災害時にも頼りになります。
地震や台風などによる停電時でも、太陽光発電などから自家発電が可能です。

5.補助金を受けられる

ZEH住宅には、一定の条件を満たすことで、補助金を受けることができます。
2023年度の補助金制度では、ZEHの55万円やNearly ZEH+の100万円など、さまざまな補助金があります。
それらを利用して初期費用を抑えることが可能です。
補助金の申請には一定の条件があり、ZEHビルダーやZEHプランナーを利用することが求められます。

経済産業省はZEHの普及を目指し、様々な政策に取り組んでいます。経済産業省の発表によると、2020年のハウスメーカーが新築する注文戸建住宅においては、約56%がZEHとなったとされています。

また、ZEH/ZEBシリーズの市場規模は、2022年度に販売件数ベースで約8万6,000件、金額ベースで3兆2,800億円になったと推定されています。いずれも、前年度に比べ、それぞれ9%、24%の大幅な拡大とされています。

まとめ

ZEH住宅は、持続可能な未来の住まいへの重要な一歩です。
省エネ設備と再生可能エネルギーの組み合わせにより、住宅ランニングコストを削減し、地球環境への負荷を軽減します。
快適な居住環境や災害時の頼りになる自家発電機能は、生活の安心感をもたらせます。
さらに、ZEHは補助金制度の活用により、初期費用の一部が助成されています。
経済的なメリットと環境への優しさを兼ね備えたZEH住宅は、未来の家のスタンダードとなることでしょう。

参考: