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2024.05.10

太陽光発電は普及してるの?そのメリット・デメリットを徹底解説!

太陽光発電は普及してるの?
そのメリット・デメリットを徹底解説!

 

電気代が高騰する中、太陽光発電の普及は注目されています。
日本の住宅では、2022年度には新規導入件数が約19万件と増加しました。しかし、新築住宅の着工件数は減少傾向にあり、太陽光発電設置の課題が浮き彫りになっています。
このブログでは、太陽光発電のメリット・デメリットや、2025年4月から始まる東京都を含む太陽光発電設置義務化の動きに迫ります。
環境への配慮や経済的メリットを知り、今後の省エネ住宅選びの参考となれば幸いです。

(1)日本の一般住宅における太陽光発電の普及率

 

太陽光発電協会の(2023年10月23日)の資料によると、日本の住宅の太陽光発電の普及は、2022年度の新規導入件数は190,307件で、前年から37,206件増加となっています。
普及率は約9%とされています。
2022年は燃料価格の高騰と円安で上昇した電気料金に対して、太陽光発電の競争力が高まったことが主な要因と考えられています

一方、新築住宅の2022年の着工件数は86万件と減少傾向を示しており、今後の見通しでは減少していく見込みとされています。
日本政府は2030年までに、新築住宅の6割に太陽光発電を設置するという目標達成には、さらなる対策が必要とされています。

太陽光発電の普及率


(2)太陽光発電を設置するメリットとデメリット


環境に優しい太陽光発電を住宅に設置し、電気を自給自足するライフスタイルは定着するのでしょうか?
今のところ、デメリットが強調されがちな太陽光発電ですが、メリットも多く、「毎日使う電気代を確実に安くする」太陽光発電は、これからの住宅にとって必要なアイテムではないかと感じています。
ここでは太陽光発電のメリット、デメリットを整理します。

【メリット】

①電気代を節約できる
太陽光発電の最大のメリットは、電気代が節約できるということ。
太陽光発電は、自然の太陽光を利用して電力を生成するため、電気代を大幅に削減できます。
これは試算ですが、平均的戸建住宅では、年間約5万8745円相当の電気代の節約になるとされています。

②環境に優しい
太陽光発電は再生可能エネルギーであり、二酸化炭素(CO2)やその他の有害な排出物を発生させません。そのため、地球温暖化や環境汚染の軽減に貢献します。

③災害時に電気を使える
地震など災害時の停電でも、太陽光発電の設備が故障しなければ電気を使用できるので、災害の多い日本においては、万一の備えの面でもメリットは大きいと言えます。
さらに、電気を貯めることができる蓄電池とセットすることで、日中だけではなく夜間においても貯めた電気を活用できます。

④売電収入を得られる
売電収入とは、太陽光発電システムを導入し、発電した電気を電力会社へ売ることで得られる収入のことです。
太陽光発電は、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)という制度によって、国が定めた単価で10年間の買取りが約束されています。2023年の売電価格は、住宅用(容量10kW未満)の太陽光発電の場合、1kWhあたり16円となっています。

⑤補助金や税制優遇措置が受けられる
日本では、国や地方自治体により太陽光発電、省エネ、断熱などのエコ住宅にかかる支援策として、補助金、税制優遇措置があります。
事例として、(3)で説明する東京都の助成制度の内容をご確認ください。

【デメリット】

①高い初期投資
太陽光発電システムの設置には高額な初期投資が必要となります。
太陽光パネル、インバーター、配線、設置費用などが含まれます。
一般住宅の屋根には3~5kWの容量のソーラーパネルが搭載されることが多く、1kWあたり平均26.1万円とされています。
計算上では、約78万~131万円程度が太陽光発電システムの導入費用が一つの目安となります。

②天候依存性
太陽光発電は、太陽の光エネルギーを電気に変換し発電するため、その発電量は天候に依存します。曇りや雨の日は発電量が減少し、夜間は発電が停止します。
また、冬は日照時間が短いため発電量は下がります。
このため、安定的な電力供給が必要な場合は、蓄電池を併用する必要があります。

③スペースの要件
効率的な太陽光発電を行うためには、屋根や庭など広いスペースが必要です。一部の住宅では、これらのスペースが限られている場合があります。
新築住宅の場合は、あらかじめソーラーパネルの設置を想定しデザインしますが、既存の住宅の場合、設置スペースが取れない、構造的に耐えられないなど設置できない可能性があります。

④メンテナンスが必要
太陽光発電システムは比較的メンテナンスが容易ですが、定期的な清掃や点検が必要です。また、システムの機器が故障した場合には修理や交換が必要になります。
現在の発電機器の場合、ソーラーパネルで約20~25年間、パワーコンディショナーの場合は15年程度で交換時期と考えられています。
また、導入後は日頃から発電状況を確認し、年に1回程度の設備点検の実施を行うことが求められます。


(3)東京都では2025年4月から太陽光発電の設置義務化


東京都では2025年4月から、新築住宅への太陽光発電システムの設置が義務化されます。
これは、全国初の小規模住宅を含めた義務化として大きな話題となりました。
義務化の対象となる住宅は、延床面積2,000㎡未満の中小規模の新築建築物で、ほとんどの住宅が該当することがポイントです。
設置義務は、ハウスメーカーや工務店などの事業者が負います。

東京都の太陽光発電設置義務化は、2030年までに都内の温室効果ガスを50%削減する「カーボンハーフ」の実現に向けた取り組みの一環です。
また、義務化までのこの年間は「準備・周知期間」として位置づけられ、補助金などの支援策を拡充していく予定です。
その一つに助成金による支援策「東京ゼロエミ住宅認証・助成制度」があり、ここではその概要を説明します。

概要:
都では、都内のエネルギー消費量の約3割を占める家庭部門の省エネルギー対策を推進し、東京の地域特性を踏まえた省エネ性能の高い住宅を普及させるため、令和元年度から「東京ゼロエミ住宅」を新築した建築主に対し、その費用の一部を助成する事業を実施しています。

助成対象住宅:
・都内の新築住宅(戸建住宅・集合住宅等)
・床面積の合計が2,000平方メートル未満を対象

対象住宅への助成金額(戸建住宅):
・水準1:30万円/戸、・水準2:50万円/戸、・水準3:210万円/戸

対象住宅に設置する太陽光発電設備への助成:
・3.6kW以下の場合:(オール電化住宅)13万円/kW、・3.6kW超~50kW未満:(オール電化住宅)11万円/kW

掲載URL:
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/climate/home/tokyo_zeroemission_house/jyoseiseido

※この助成金(東京ゼロエミ住宅)は国が支援する「子育てエコホーム支援事業」、「地域型住宅グリーン化事業」等と併給できることも大きな魅力となっています。

問合せ先:東京都環境局総務部総務課

このような太陽光発電設備の設置義務化は東京都以外でも、京都府と神奈川県川崎市が2025年から義務化開始される始まります。
国や行政の金額面の後押しにより、太陽光発電の普及が広まると考えられます。


まとめ


太陽光発電は、電気代の節約や環境負荷の軽減など多くのメリットがありますが、高い初期投資や天候依存性などのデメリットも考慮する必要があります。
東京都を含む設置義務化の動きや補助金制度の拡充など、政策面でも太陽光発電の普及が進んでいます。
太陽光発電は省エネ住宅の選択肢として、これからの住宅設計や生活に取り入れ、人々の生活が安心で豊かになることが期待されます。

 

参考: