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住宅設計リフォームリノベーション

2024.09.06

中古住宅リノベーションの極意コストを抑え理想の住まいを実現する方法

中古住宅リノベーションの極意
コストを抑え理想の住まいを実現する方法

 

中古住宅のリノベーションは、既存の住宅を自分好みにカスタマイズし、理想の住まいを実現するための魅力的な方法のひとつです。
今回のブログでは、中古住宅のリノベーションにおける基本的なステップとコスト削減のポイントなどを紹介します。
まず、リノベーションのステップとして、物件選びから始まり、設計、工事、そして予算管理といった内容を解説します。
さらに、リノベーションの際に不可欠な、機能性を重視した改善のポイントも取り上げます。
この記事を読むことで、リノベーションの基礎知識を得て、コストパフォーマンスの高い理想の住まいを実現するためのヒントを得ることができるでしょう。

(1)中古住宅のリノベーションステップとコスト削減のポイント


中古住宅のリノベーションとは、既存の住宅に大規模な工事を行い、現代の住宅レベルまで性能を向上させたり、価値を高めたりすることを言います。

中古住宅のリノベーションは、既存の住宅を購入して自分好みにカスタマイズする魅力的な選択肢のひとつです。
ここでは、基本的なリノベーションステップとコスト削減のポイントをまとめました。
リノベーションには以下の工事が含まれます。

  • 内装と水回りの改修
  • 耐震補強
  • 間取り変更
  • 設備の更新


リノベーションには、「事前の確認と計画」「物件選び」、「設計・予算見積もり」、「工事」といったステップがあります。
ここでは、それぞれの段階でのコストを抑えるためのポイントを見ていきましょう。

1. 事前の確認と計画


建築工法の確認

購入する物件の建築工法を事前に確認し、希望するリノベーション内容が可能かどうかを確認します。

リノベーション会社との連携
物件選びの段階から理想の間取りが実現可能かどうかをリノベーション会社と相談することで、効率的な計画を立てられます。

補助金や助成金の活用
リノベーションに対しては自治体や国からの補助金や助成金がある場合があります。
これらをうまく活用することで、実質的なコストを抑えることができます。

2. 物件選びの重要性


築浅の物件を選ぶ

築5年未満の物件は設備の劣化が少なく、最小限のリフォームで済む場合があります。

状態の良い物件を選ぶ
築20年前後の新耐震基準で建てられた物件や、間取りが既にライフスタイルに合っている物件を選ぶことで、大規模なリフォームを避けられます。

3. 設計・予算と見積もり


予算を明確に設定する

設計に入る前に予め予算と優先すべき改修事項決めておくことで、不必要な出費を抑えられます。

素材選び
高価な素材を避け、リーズナブルで耐久性のある素材を選ぶことが、コスト削減に繋がります。
リサイクル素材や再利用可能な素材も検討しましょう。

エネルギー効率
断熱性能や窓の性能を向上させることで、将来的な光熱費の削減が期待できます。

複数の業者から見積もりを取る
リフォーム業者数社に見積もりを依頼し、比較検討することでコストを最適化できます。

4. 工事の範囲と方法


分離発注を検討する

工事内容によっては、一括発注ではなく分離発注することでコストを抑えられる場合があります。

低価格の設備、素材を使用する
高級品にこだわらず、コストパフォーマンスの良い製品を選ぶことで費用を抑えられます。

DIYを活用する
簡単な改修作業はDIYで行うことで、労務費を削減できます。

中古住宅のリノベーションは、コストを抑えつつ、理想の住まいを実現するための効果的な方法です。
計画的に進めることで、コスト削減と品質のバランスを取ることが重要です。

 

(2)リノベーションで機能性を重視し、改善するためのポイント


リノベーションでは、見た目だけでなく、機能的な改善も重要です。
機能性の改善には、オープンキッチンや収納スペースの確保、エコ素材の活用、設備のアップグレードなどのポイントがあります。

以下のポイントを考慮しつつ、住みやすさと利便性を兼ね備えた環境に優しい住まいを目指しましょう。

1. 間取りを最適化する


オープンプランの導入

壁や仕切りを減らし、広いオープンスペースを作ることで、空間を有効活用できます。
特にリビング、ダイニング、キッチンを一体化させることで、家族のコミュニケーションが取りやすくなり、使いやすい生活動線が確保できます。

動線の見直し
家の中の移動経路(動線)を再考し、無駄のない効率的な動線を設計します。
例えば、キッチンから洗濯機、バスルームへのアクセスを短くスムーズにすることで、家事の負担が軽減されます。

2. 収納スペースの改善


収納の増設

リノベーションの際に、適切な収納スペースを確保することが重要です。
ウォークインクローゼットやパントリーを追加する、または壁面収納を設けることで、整理整頓がしやすくなります。

隠し収納の活用
階段下やデッドスペースを利用して、隠し収納を作ることも機能性を高めるポイントです。
限られたスペースを有効に使うための工夫が大切です。

3. 設備のアップグレード


水回りの改修

キッチンやバスルームなど、水回りの設備を最新のものにアップグレードすることで、日常生活の利便性が向上します。
節水型のトイレや高効率の給湯器を導入することで、環境負荷を減らし、光熱費を削減することも可能です。

スマートホーム技術の導入
照明や空調、セキュリティをスマートデバイスでコントロールできるようにすることで、日常の利便性、安全性を高めることができます。

高性能窓の設置
二重ガラスや断熱性能の高い窓を使用することで、外部の温度や騒音を遮断し、居住性が向上します。

太陽光発電システム
屋根に太陽光パネルを設置し、再生可能エネルギーを利用することで、電力コストを削減できます。

耐震診断と補強
古い住宅は耐震基準が現在とは異なるため、耐震診断を行い必要に応じて補強工事を行います。
これにより、安全性が向上します。

4. エコ素材の活用


無垢材

自然な風合いと温かみを持つ無垢材は、湿度調整能力があり、快適な室内環境を保ちます。

珪藻土
湿度調整や消臭効果があり、特にペットを飼っている家庭に適しています。

漆喰
防ダニ、防カビ、消臭効果があり、健康的な住環境を提供します。

断熱材
壁や天井に断熱材を追加することで、冬は暖かく、夏は涼しい快適な室内環境を実現できます。
これにより、エネルギー効率が向上し、光熱費の削減も期待できます。


5. 照明と換気の改善

自然光の取り入れ
窓の位置や大きさを見直し、自然光が多く取り込めるように設計することで、室内が明るく、快適な空間になります。また、天窓の設置も効果的な方法です。

換気システムの強化
効率的な換気システムを導入することで、室内の空気の質を向上させ、健康的な生活環境を確保します。キッチンやバスルームの換気を強化することも重要です。

6. バリアフリー対応

段差の解消
高齢者や子供が住む家の場合、段差を解消し、フラットな床面を作ることで安全性を高めます。

手すりや滑り止めの設置
階段や浴室に手すりを設置し、床に滑り止めを施すことで、転倒事故のリスクを軽減できます。


【参考:リノベーション費用の目安】

リノベーションの費用は、物件の状態やリノベーションの範囲によって大きく異なりますが、以下は一般的な費用の目安として紹介します。

1. 全体的なフルリノベーション
中古住宅全体をリノベーションする場合、費用は約1,000万円~2,000万円程度です。

2. 中規模リノベーション
間取りの変更(LDKの拡張)とキッチンやバスルームなど水回りのリノベーションする場合の費用は300万円~700万円程度が目安です。

3. 断熱・耐震補強/水回りの改修
断熱工事と耐震補強工事を追加する場合、さらに150万円~300万円ほど予算をみておく必要があります。キッチン、バスルーム、トイレの改修工事は50~150万円が目安です。

これらの費用はあくまで目安ですが、コスト削減のポイントとしては、可能な限り既存の構造や設備を活かしながら、DIYの活用、分離発注、高級品にこだわらない良い素材の選択が大切です。
また、リノベーションは計画段階から、専門家のアドバイスを受けながら進めることも重要です。

まとめ

中古住宅のリノベーションは、コストを抑えつつ理想の住まいを実現するための有効な手段のひとつです。それには、物件選びから設計、工事まで、各ステップでのコスト管理の工夫が重要です。
また、リノベーションを行うことで、機能性を重視した間取りの最適化、設備のアップグレードやバリアフリー対応により、住みやすさと利便性を向上させることも可能です。
計画的に進めることで、コスト削減と品質のバランスを取ったリノベーションを実現させましょう。

 

参考: