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注文住宅間取り住宅設計

2023.06.24

注文住宅の間取り設計 3つのポイント

家づくりの工程の中で最も重要なのが、基本プランです。
この基本プランには間取り(部屋の配置、レイアウト)や家族の動線、外光の取り入れなど、建築家がプレゼンする基本プランにはそれらに対する考え方が表現されています。
そして、注文住宅において最も大切にしたいのが、暮らし心地を左右する「間取り」をどうするかです。
この間取りは、自分たちが家でどんな生活したいか、暮らしの中で大切にしたいものは何かから決まってきます。
このブログでは、「間取りの考え方について、押さえておきたい3つのポイント」と「住宅設計の最新トレンド}を整理しました。

そもそも「間取り」とは何ですか?

ここでは、間取りについて押さえておきましょう。間取りとは、建物内部の各部屋の配置や仕切りを計画するという意味です。
部屋の大きさ、配置、扉、窓、壁の位置、さらに廊下や階段の位置など住宅の内部空間のあり方を示します。

また、この間取りは住宅の機能や使い勝手、快適さや各部屋同士の動線のあり方をも示しています。
例えば、寝室はリビングから離してレイアウトします。これは、プライバシーを保つためです。

間取りは、建築家がデザインするうえで、最も大切な要素と言えます。なぜなら、建築家は住居者の家族構成や要望やライフスタイルや趣味や活動をしっかり把握し、それに適した間取りを提案する必要があるからです。

建築家が提案する間取り、平面プランは住居者にとって、より使いやすく、快適で将来的にも暮らしやすい満足度の高い居住空間の実現が可能となるのです。

間取りを考えるとき押さえるべき3つのポイント

住宅設計において一番ウキウキするのが、間取りを考えることです。
建築家といっしょに考えれば、効率的に良い間取りができるでしょう。ですが、建築家に要望を話す前に押さえておきたい3つのポイントがあります。

間取りにおける重要なポイントは「機能性と快適性」、「プライバシー」、「自然光の取り込み」の3つです。

機能性と快適性

間取りにおける部屋やスペースの配置は住居における「機能性・快適性」を考慮する必要があります。
つまり、住居者の日常生活のニーズ、ライフスタイルに合わせて必要なスペースや部屋を配置し、日常のスムーズな動線を確保できるようにする必要があるでしょう。
具体的には、寝室は静かな環境を確保できる配置に、キッチンは調理しやすいスペースにする。また、キッチンや洗面所、バスルーム、寝室などは移動がスムーズであることが重要です。

プライバシーとオープン性のバランス

プライバシーを保つ部屋とオープンな空間を考慮する必要があります。住居者の寝室やバスルームなど個人的なスペースは、適切に仕切り、他の部屋から視線が遮る必要があります。
一方、リビングルームやダイニングアリアなど共有スペースは外光を取り入れた広がりのある空間演出が必要です。

自然光の取り込み

自然光をどう住宅に活かすか。これは住居者の快適性・解放感、住居内のエネルギー効率に関わるポイントでもあります。
それらは、窓の配置、大きさなど最適化する必要があります。

例えば、最近多いオープンプラン(リビングルーム、ダイニングルーム、キッチンが一体となった空間)には自然光を多く取り入れ、明るい快適な空間演出が必要です。

ここまで、快適に暮らすための間取りの基本的なポイントについて説明しました。
新しく住宅をオーダーしたいと考えるユーザーは、まず、自分たちがどんな暮らしをしたいかなどをはっきりさせたうえで、この3つのポイントを考慮しつつ、建築士とコミュニケーションをとりながら、理想の住まいの実現を目指すのが良いと思います。

住宅設計の最新のトレンドは自然環境との調和

住宅建設は昨年2022年、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格、建築資材価格の高騰など明るいニュースに乏しい一年でした。
また、長く続いた新型コロナパンデミックは、人々の生活様式に大きな変化をもたらしました。
それら社会情勢、環境の変化から、住宅デザインの傾向にも大きな変化がありました。

ここでは、その住宅デザインの傾向として顕著な「サステナブル住宅」、「バイオフィリックデザイン:自然との調和」について取り上げます。

サステナブル住宅

サステナブル、つまり持続可能性、持続可能な家は環境への配慮やエネルギー効率の向上を取り入れた住まいと言えます。
設計段階で再生エネルギーを活用、高気密、高断熱な省エネ性能、ZEHなど、長く住み続けられる「持続可能な家」が求められています。

例えば、ZEH(Net Zero Energy House:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は、「消費するエネルギー」と「創り出すエネルギー」の和をゼロ以下にする住宅のことを目指す住宅を意味しますが、その傾向がハウスメーカーでは一般化しつつあります。

積水ハウスは戸建の9割以上がZEH基準を満たし、一条工務店など、その他のメーカーも22年度中に急速にZEHの普及が進みました。 戸建て住宅ばかりではなくアパートにもその傾向は高く、大和ハウスやパナソニックホームズはZEH基準を標準とした賃貸商品を持っています。

バイオフィリックデザイン:自然との調和

バイオフィリックデザインとは、「人間の本能的な自然と結びつきたい」という欲求を満たす要素を空間デザインや都市デザインに取り入れたデザイン手法です。
住宅デザインでは、この「バイオフィリックデザイン」として自然を取り入れた要素を設計するということになります。

例えば、ネイチャーコネクティビティとして屋内と屋外の融合であったり、坪庭を設けて浴室から眺められるようにしたり、植物を取り入れたインテリアデザインなど、自然との関係を重視する設計が人気となっています。

コロナ禍によるリモートワークの普及は、都市部のマンションから郊外への移住を促す要因となりました。
この変化により、一戸建ての新築を検討する人々の間で「自然との調和した家」を実現したいという要望が増加していると言えます。


参考:
住宅のデザインには流行がある 近年の住宅デザインの傾向
2023年の住宅市場トレンド&動向予測!金利やストック対策・ZEHに注目?

まとめ

今回は注文住宅の間取りで押さえるべき3つのポイントや住宅トレンドについて解説しました。
注文住宅では間取り設計以外にも、耐震性や耐久性、遮熱性能、防音性能、使用素材等々、それぞれ全て家づくりにとっては非常に重要な要素ではあります。
基本プランの段階からしっかりと建築士と打合せを重ね、理想の家を実現していきましょう。