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補助金助成金住宅・不動産関連リフォーム

2025.11.21

住宅購入・リフォーム関連最新の補助金、助成金情報(2025年11月)

住宅購入・リフォーム関連
最新の補助金、助成金情報
(2025年11月)

 

補助金と助成金はいずれも、国や地方公共団体から支給される公的資金ですが、その性質には明確な違いがあります。
まず「補助金」は、あらかじめ設定された事業予算の範囲内で支給されるため、要件を満たしていても必ず受給できるとは限りません。審査を通過し、採択された場合にのみ支給されるのが特徴です。

一方「助成金」は、一定の条件を満たせば原則として受給できる傾向があり、全額が支給されるケースも少なくありません。また、助成金は随時申請を受け付けている場合が多く、比較的利用しやすい制度といえます。

ただし、補助金・助成金の申請にあたっては注意が必要です。これらは銀行融資のように申請後すぐに現金が振り込まれるものではありません。たとえば住宅の建築工事を対象とする場合、工事完了後に実績報告を経て支給されるのが一般的です。

今回は、11月10日に国交省が発表した「AIを活用した建築確認申請図書作成支援サービス」についての概要と、地方自治体が実施する最新の住宅関連補助金・助成金制度について整理しました。

11月も、カーボンニュートラルの実現に向けた国や自治体の支援制度が続々とスタートしています。各制度の詳細を確認し、活用可能なものがあれば、早めの申請をおすすめします。

(1)【国交省発表】AIを活用した建築確認申請図書作成支援サービス

2025年11月10日、国土交通省はAIを活用した「建築確認申請図書作成支援サービス」を開始しました。
このサービスは、建築確認審査の「円滑化と効率化」を目的とし、申請前に設計者自身がAIによる図面チェックを行うことで、申請後の手戻りや審査期間の長期化を防ぐ仕組みです。
対象は設計者などの専門従事者で、AIが主に「2階建て木造住宅の申請図書」に必要な記載項目の有無を自動で確認します。
下記にこの「AIを活用した建築確認申請図書作成支援サービス」について整理しました。

1.支援サービスの目的

申請図書の不備削減:
AIが申請予定の図書における必要記載事項の有無を確認し、設計者が提出前にセルフチェックできるようにすることで、申請書類の質を高めることを目指します。

審査の円滑化:
不備の減少により、確認検査機関(審査側)の負担を軽減し、審査期間の短縮・業務効率の向上を実現します。

2.実施体制とサービス内容

実施主体:
一般財団法人 日本建築防災協会(国土交通省の支援により構築)

対象者:
設計者など、建築確認申請図書を作成する実務者

サービス概要:
AIが、2階建て木造一戸建て住宅などの新築に関する申請図書を分析し、必要な記載事項の一部について記載漏れや不備の有無を自動で評価します。

留意点:
このAIは、建築基準法などへの法令適合性を審査するものではありません。
形式的な記載漏れや入力忘れなどを事前にチェックする補助ツールとして活用する位置づけです。

3.利用条件

・利用料:無料
・利用回数制限:1アカウントあたり、直近24時間で最大5回まで
・提供期間:令和7年11月10日(月)~令和8年3月9日(月)(予定)

■まとめ

この取り組みは、「建築行政へのAI導入の実用化に向けた重要な一歩」といえます。
これまで確認申請は煩雑で、誤記や記載漏れによる再提出が多く、設計者・審査側双方の負担が課題でした。
このAIによる事前チェックの導入は、これらの問題を軽減し、「人の判断を補助するAI」の成功事例として注目されます。

ただし、現時点ではAIが法的な妥当性や設計の適否を判断するわけではないため、設計品質の最終責任は依然として人にあります。
今後は、AI技術の精度向上とともに、建築確認の電子化・自動化がさらに進むことが予想されます。

その一方で、「効率化」と「安全性・品質確保」を両立させるためのガイドライン整備や、AI利用を前提とした新しい業務プロセスの構築が求められるでしょう。

参考URL:国土交通省プレスリリース「AIが建築確認申請図書の作成をサポートします!
(https://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_001096.html)

(2)地方自治体が支援する住宅や不動産関連の補助金、助成金

■【宮城県】令和7年度スマートエネルギー住宅普及促進事業補助金ー3次募集(新規)

  • 概要:「令和7年度スマートエネルギー住宅普及促進事業」では、家庭における二酸化炭素排出量の一層の削減を図り、あわせて災害時における電源等の確保に寄与することを目的に、自らが居住する住宅等に新たに下記の設備等を導入した県民等の方に、予算の範囲内で補助を実施します。
  • 補助率/補助金額:
    ・太陽光発電システム(蓄エネ設備併設タイプ):3万円/件
    ・地中熱ヒートポンプシステム:補助対象経費の5分の1(上限50万円)
    ・EV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッド自動車):10万円/件
    ・家庭用燃料電池(エネファーム):
    ・蓄電池:4万円/件:4万円/件 など
  • 申請期限:令和7年10月1日から令和7年11月30日に受給契約・設置・引渡等
  • 掲載URL:https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/kankyo-s/smart-energy.html?utm_source=chatgpt.com
  • お問い合わせ:環境政策課省エネ・再エネ推進班

■【静岡県】令和7年度 省エネ住宅新築等補助制度(新規)

  • 概要:脱炭素社会の実現に向け、省エネルギー性能が高い住宅の新築及び購入に対して補助金を交付します。
  • 補助率/補助金額:一戸建ての住宅/ZEH水準の省エネ性能(定額40万円)
    ※しずおか優良木材等を4m3以上使用した場合、使用割合及び使用量に応じて補助金を加算
  • 申請期限:第2期:令和7年11月4日(火曜日)から令和8年3月13日(金曜日)まで
  • 掲載URL:https://www.pref.shizuoka.jp/kurashikankyo/kenchiku/garden/1071708.html?utm_source=chatgpt.com
  • お問い合わせ:くらし・環境部建築住宅局住まいづくり課

■【北海道せたな町】せたな町脱炭素化推進補助金(新規)

  • 概要:せたな町では、令和7年度より環境負荷の少ないクリーンエネルギー普及や温室効果ガスを抑制し、地球温暖化防止対策を推進するため、町内の住宅等に太陽光発電システムや蓄電池等を導入する方に向けて費用の一部を補助する制度を創設しました。
  • 補助率/補助金額:
    ・太陽光発電システム:(個人)100万円
    ・定置用蓄電池:1kWhあたり(個人)15.51万円など
  • 申請期限:記載なし(令和7年6月1日から施)
  • 掲載URL:https://www.town.setana.lg.jp/industry/saiene/post_2054.html
  • お問い合わせ:まちづくり推進課再生可能エネルギー推進室

■【愛媛県西条市】西条産材を使用した木造施設やCLTを使用した施設を建築する方に補助金(新規)

  • 概要:木材の地産地消の取り組みの一環として、西条産材の柱などを使用した住宅等の木造施設またはCLT(直行集成板)を使用した施設を新たに建築する方に対して、補助金を交付します。
  • 補助率/補助金額:
    ・ヒノキ材:2,300円/本
    ・スギ材:1,800円/本
    ・CLT:30,000円/m2
  • 申請期限:令和8年3月(棟上期限:令和8年3月末日)
  • 掲載URL:https://www.city.saijo.ehime.jp/soshiki/ringyo/saijosanzai.html
  • お問い合わせ:西条市役所

■【山梨県】やまなしKAITEKI住宅

  • 概要:
    地域特性を踏まえた山梨県ならではのKAITEKI(甲斐的)で、上質かつKAITEKI(快適)な住宅を追求し、将来世代に誇れるWell-beingな「やまなし」ブランドの家づくりを提案します。
    本指針は、山梨県の目指すべき住宅の性能基準等を提示し、これにしたがった上質な住宅を「やまなしKAITEKI住宅」ブランドとして確立するために策定するものです。
    「やまなしKAITEKI住宅」に認定された住宅には、様々な補助制度を用意しています。補助事業につきましては、市町村が実施します。
  • 補助率/補助金額:「やまなしKAITEKI住宅普及事業」+「国の支援事業」併用の場合
    ・新築の場合: 最大260万円(100万円+160万円)
    ・改修の場合: 最大400万円(120万円+280万円)
  • 参加市町村の具体的補助金額:
    甲府市: 最大120万円
    北杜市: やまなしKAITEKI住宅FORETで40万円から
    富士吉田市: 県内事業者施工を条件とした補助制度 等詳細はWEBサイトをご確認ください。
  • 申請期限:2025年10月1日から制度開始
  • 掲載URL:https://www.pref.yamanashi.jp/kenchikujutaku/kikaku/kaitekihouse.html
  • お問い合わせ:山梨県県土整備部建築住宅課

■【狛江市】令和7年度狛江市地球温暖化対策用設備導入助成

  • 概要:2050年までに二酸化炭素実質ゼロに取り組む「ゼロカーボンシティ」の実現に向け、建築物の脱炭素を推進するため、住宅・事業所への省エネ設備・再エネ設備の設置に対し導入費用の助成を行います。
  • 補助率/補助金額:
    ・エネルギーマネジメントシステム:限度額2万円
    ・太陽光発電システム(購入):限度額8万円
    ・家庭用燃料電池:5万円 など
  • 申請期限:2026年01月30日まで
  • 掲載URL:https://www.city.komae.tokyo.jp/index.cfm/41,127297,313,2006,html
  • お問い合わせ:環境政策課環境係 助成金担当

■【岡山県新見市】新見市木造住宅建築業者支援事業

  • 概要:新見の木材を使用した住宅の新築・増築・改築に補助します。
  • 補助率/補助金額:
    【木造住宅を新築の場合】1戸当たり30万円を補助
    【木造住宅を増改築の場合】新見産材使用量1m2当たり3万5千円を補助
  • 申請期限:予算がなくなり次第、受付を終了。
  • 掲載URL:https://www.city.niimi.okayama.jp/kurashi/kurashi_detail/index/22140.html
  • お問い合わせ:産業部 林業振興課 林業振興係

■【兵庫県芦屋市】芦屋市空き家活用支援事業補助金

  • 概要:芦屋市では、空き家や空き住戸のストックを地域コミュニティ活動のために活用することや、若年・子育て世帯などが芦屋市へ移住・定住することを目的に活用しようとする方を対象とし、一戸建て住宅の空き家や共同住宅の空き住戸を対象に、その改修費用の一部を補助します。
  • 補助率/補助金額:
    例:【住宅型の場合】100万円以上から150万円未満:40万から60万円
    【事業所型の場合】150万円以上から200万円未満:60万円
    【地域交流拠点型の場合】100万円以上から200万円未満:75万円 など、区分や係る事業費により補助額は異なる
  • 申請期限:令和7年7月22日より、再度の受付を再開。
  • 掲載URL:https://www.city.ashiya.lg.jp/juutaku/akiyakatuyousienjigyouhojyo.html
  • お問い合わせ:都市政策部都市戦略室建築住宅課住宅政策係

■【東京都東村山市】住宅用地球温暖化対策設備設置費補助金(太陽光発電・蓄電池・家庭用燃料電池・断熱窓)

  • 概要:東村山市では、ゼロカーボンシティ東村山の実現に向けて地球温暖化防止対策を推進するため、東村山市住宅用地球温暖化対策設備設置費の補助に関する規則外部サイトへのリンクに基づき、太陽光発電システム・蓄電池システム・家庭用燃料電池の設置や、断熱窓改修を行った方に対して、設置・改修費用の一部を補助します。
  • 補助率/補助金額:
    ・太陽光発電システム:3万円に発電出力キロワットを乗じた額/上限15万円
    ・蓄電池:7万円
    ・家庭用燃料電池:3万から5万円
    ・断熱窓改修:上限10万円
  • 申請期限:令和7年5月1日(木曜)から令和8年1月23日(金曜)午後5時まで(必着)
  • 掲載URL:https://www.city.higashimurayama.tokyo.jp/kurashi/gomi/hojo/taiyoukouhojyo/r7_taiyoukou.html
  • お問い合わせ:環境資源循環部環境政策課

■【埼玉県】【令和7年度】家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金

  • 概要:県は、家庭部門の脱炭素化を促進するとともに、エネルギーレジリエンスの確保を図るため、埼玉県内の住宅に新たに省エネ・再エネ活用設備を導入する者に対し、予算の範囲内において補助金を交付します。
    尚、太陽光発電設備・太陽熱利用システムにおける補助金の申請受付は終了いたしました。
  • 補助率/補助金額:蓄電池(10万円/件)
    エネファーム・家庭用燃料電池システム(5万円/件)
  • 申請期限:令和7年5月26日(月曜日)から令和8年1月30日(金曜日)まで
  • 掲載URL:https://www.pref.saitama.lg.jp/a0503/hojyokin2.html
  • お問い合わせ:環境部 エネルギー環境課 住宅等省エネルギー推進担当

■【東京都】住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進の増強事業

  • 概要:住宅所有者の初期費用無しで太陽光発電システム等を設置するサービスを提供する事業者に対し、設置費用の一部を助成します。
    助成金が住宅所有者に全額還元されることにより、住宅所有者の初期費用負担のハードルを下げ、東京都内における太陽光発電システム等のさらなる設置促進を目指します。
  • 補助率/補助金額:
    ・太陽光発電3kW以下(新築:15万円/kW / 既存:18万円/kW)
    ・太陽光発電3kW超(新築:3kW超3.6kW以下は一律36万円 / 既存:3kW超3.75kW以下は一律45万円)
    ・蓄電池(12万円/kWh)
  • 申請期限:令和4年度から令和9年度まで(助成金の交付は令和11年度まで)
  • 掲載URL:https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/initial-cost0-zokyo
  • お問い合わせ:創エネ支援チーム 住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進の増強事業担当

■【京都府】共同住宅共用部再エネ導入促進事業

  • 概要:京都府では、「2050年温室効果ガス排出量の実質ゼロ」を目指しており、再生可能エネルギーの導入等を促進することは、温室効果ガスの排出の抑制を図る上で重要であるだけでなく、府民が安心・安全に使用することができるエネルギーの安定的な確保においても重要です。とりわけ共同住宅は、災害時に防災拠点としての役割も期待されることから、エネルギー自立化及びレジリエンス強化が求められます。
    本補助金は、共同住宅の管理組合や共同住宅の所有者が、共同住宅の共用部(エレベーターや空調など)における電力使用のため太陽光発電設備及び蓄電池を同時導入し、その役割を強化しようとする場合に、その費用を支援するものです。
  • 補助率/補助金額:
    ・太陽光発電設備(上限200万円)
    ・蓄電池(導入費用の1/3)
  • 申請期限:令和7年5月7日(水曜日)から令和8年1月30日(金曜日)まで
  • 掲載URL:https://www.pref.kyoto.jp/energy/juten_condominium.html
  • お問い合わせ:京都府総合政策環境部脱炭素社会推進課エネルギー政策係

■【富山県】富山型高性能住宅推進事業費補助金について

  • 概要:県では、住宅分野でのカーボンニュートラルの実現やウェルビーイングの向上に向け、ZEH水準を上回る県独自基準を満たす高性能住宅の工事費等に対し支援します。
    なお、令和6年度に実施した、富山県住宅省エネ改修推進モデル事業費補助金、同補助金(空き家フルリノベ)は終了し、本補助金に再編しました。
  • 補助率/補助金額:
    ・注文住宅の新築・分譲住宅の購入(10万円から70万円)
    ・既存住宅の省エネ改修(120万円から200万円)
  • 申請期限:6月6日(金)から申請受付開始
  • 掲載URL:https://www.pref.toyama.jp/1507/kurashi/seikatsu/sumai/shoene/kouseinou.html
  • お問い合わせ:土木部建築住宅課住みよいまちづくり係

■【埼玉県所沢市】所沢市スマートハウス化推進補助金

  • 概要:自ら居住する市内の住宅において、環境にやさしいリフォームをする市民の方に対して、経費の一部を補助します。
  • 補助率/補助金額:エコリフォームの上限額は合算して30万円。
  • 申請期限:令和7年4月1日(火曜)から令和8年2月27日(金曜)
  • 掲載URL:https://www.city.tokorozawa.saitama.jp/kurashi/seikatukankyo/kankyo/ekojyosei/smarthouse2022.html
  • お問い合わせ:所沢市 環境クリーン部 マチごとエコタウン推進課

■【新宿区】令和7年度新宿区省エネルギー及び創エネルギー機器等補助制度

  • 概要:「ゼロカーボンシティ新宿」の実現に向けて、地球温暖化の原因となるCO2の排出量削減を図るため、省エネルギー及び創エネルギー機器等を設置又は施工した方に対して、区が費用の一部を補助します。
  • 補助率/補助金額:機器区分・補助要件により異なる[個人住宅]
    ・太陽光発電システム:合計出力1kWあたり100,000円(合計出力1kWあたり100,000円)
    ・CO2冷媒ヒートポンプ給湯器(エコキュート):定額100,000円
    ・ 家庭用燃料電池(エネファーム):定額100,000円
    ・高反射率塗装(屋根又は屋上):定額100,000円
    ・断熱窓:施工経費(税抜)の25%(上限100,000円) など
  • 申請期限:令和7年4月14日(月)から令和8年3月31日(火)まで(必着)
  • 掲載URL:https://www.city.shinjuku.lg.jp/seikatsu/shoenergy.html
  • お問い合わせ:新宿区環境清掃部環境対策課脱炭素事業係