注文住宅では土地の購入から始まり、予算、そして間取りが決まることで、マイホームのゴールにぐっと近づきます。
マイホームの間取りを考えることはとても楽しいことですが、ここは考えることに重きをおきましょう。
つまり、どんな家に住みたいか、家の中で家族がどう暮らしたいか、家族の夢や希望を整理します。
また、お客様が注文住宅の間取りを考える場合、やってはいけないことは、お客様が具体的に間取り図を書いてハウスメーカーや建築事務所の建築士にプランをお願いすることです。
お客様は注文住宅を創るプロジェクトのリーダーです。
リーダーから具体的なプランを提出されたら、建築士はその図面を尊重し忖度し、それより良い提案が出てくることはまずありません。
間取りはお客様が考える暮らしのイメージを建築士に伝え、建築士のプロ目線で、その暮らしを実現できる提案を作ってもらえば良いのです。
このブログでは、注文住宅において建築士に伝えるべき住みたい家の要望内容と、建築士から提案された間取り図のチェックポイントなどを解説します。
注文住宅の間取りを決めるための3ステップ
注文住宅の間取りを決める際には、家族の人数やライフスタイルを考慮することが重要です。
家族全員が快適に暮らせるような間取りを実現するために、以下の3ステップをご紹介します。
1.家族構成やライフスタイルを明確にする
間取りを考えるうえで、重要なのは家族構成と家族それぞれのライフスタイルを明確にすることです。
家族の人数、年齢、趣味、仕事などを考慮して、家族みんなが快適に暮らせる家はどんな家なのか整理しましょう。
2.要望書を作ってみる
間取りを建築士に依頼する場合、要望書をまとめておくと良いでしょう。要望書には下の項目など、具体的に家族間で整理されると良いと思います。
- 新築住宅の住所
- 家族構成/家族の年齢
- 理想とする暮らし/ライフスタイル
- 将来はどんな暮らしをしたいか
- 今の住まいの状況
- ペットの種類、数
- 自動車の車種、台数
- 自転車、バイクの数
- 必要な部屋数と用途
- 奥さんは専業は共働きか
- 階段は独立型かリビング階段
- 和室の有無
- 太陽光パネル設置の有無
- 新築住宅に設置するだろう現住宅の家具や家電
- 浴室の広さ、キッチンの広さは大きくするかどうか
- 外観のイメージや内観のイメージ
- 建築費 等
建築士と打合せをするときは、作成した要望書は手元に置き、口頭でお話された方が良いと思います。
その方が建築士は、ヒアリング内容をメモしながら自由にイメージを膨らませ、後日、良い間取りを仕上げてくるでしょう。
3.ハウスメーカー又は設計事務所など3社ほど決めてプランを提案してもらう
要望書がまとまったら、設計事務所かハウスメーカーに要望内容を伝え、平面プランを依頼します。
ハウスメーカーや設計事務所ではこの平面プランまでは無料で行っていますので、3社ほど選んで間取りプランの提案をお願いしましょう。
優秀なハウスメーカーや設計事務所の建築士であれば、施主の要望にかなう最適なプランを作成することでしょう。
提案された間取りの5つのチェックポイント
要望を建築士に伝えたら、後日、ハウスメーカーや工務店、建築事務所からそれぞれプレゼンテーションを受けることになります。
各社プレゼンテーション(提案)の中から、このプラン(間取り)だったら理想の暮らしが実現できそうだと思う1社を選ぶと良いでしょう。
ここでは間取りのチェックポイントを5つ解説します。
1.間取りのイメージで暮らしてみる
間取りプランを提案されたら、まず、その図面をよく見て、自分たちの生活のイメージを想像してみます。
家族が起床するところから、食事をして、洗濯して、学校へ行って、会社に行って、帰宅して、洗濯を取り込んで、料理して、食事して、就寝するなどという一日の暮らしを、間取り図を見ながら、なるべくリアルに想像してみます。
また、土日の過ごし方、家族それぞれの趣味の時間はどこでどう過ごすのかなどシミュレーションしてみましょう。
2.家具を配置してもらいスペースを確認する
間取りだけでは、空間の広さがイメージできないので、間取りには今使用されている家具(TV、ソファ、ダイニングテーブル、ベットなど)も含めてレイアウトしてもらいましょう。
そうすることで、リビングなどの広さをイメージできますし、引っ越しの際にこの家具の置場がないなどトラブルを未然に防げます。
3.収納スペースの確保されているか
収納スペースを十分確保することは、住まいをすっきり快適に過ごすためには欠かすことができません。リビング、寝室、キッチン、洗面所など、各室に必要です。最近は防災用の備蓄品の収納スペースも当たり前になっています。
家族一人につき、最低でも一間分(畳一畳分)の長さは確保するようにしたいものです。
4.生活動線が考慮されているか
生活動線とは、人が家の中で移動する経路を指します。
家の中での移動や活動が円滑に行われるように設計されているかチェックします。
例えば、寝室からキッチンへの移動ルート、リビングからトイレ、洗濯して洗濯物を干す場所へのアクセス等移動がスムーズになるようにレイアウトされているかなど「家事動線」は毎日繰り返されるものですので、負担のない最短の動線になっているか確認しましょう。
5.日当たり(採光)と風通し
暮らしのなかで、採光や通風は快適性を左右する重要な要素となります。
リビングや寝室など、家族が長時間過ごす場所は採光と風通しを確保するようにしましょう。
どの窓からどのように光が入り、日当たりの悪いところはどこか。
風はどこから入ってどこに抜けるかなど、風通しの良く太陽の光を活用することができた家は、それだけで十分快適に過ごすことができます。
最近の住宅現場を見て感じた間取りトレンド
ここでは私が実際の住宅現場を見て、感じた間取りの特徴を取り上げます。
間取りでよく見受けられたのは、「オープンフロアプラン」、「広々ウォークインクローゼット」、「パントリー収納」の3つです。
オープンフロアプラントとは、リビングルーム、ダイニングエリア、キッチンを一体化し、採光を多く取り込み、開放的な雰囲気と交流性を持つ間取りの採用です。
1階、又は2階において部屋を仕切る壁を無くし、ワンフロアに、キッチン、ダイニング、リビングを直線的にレイアウトすることで広々と開放的な雰囲気が作れ、快適な暮らしを送ることが想像できます。
広々したウォークインクローゼットのある家も多くありました。
広いウォークインクローゼットには家族全員の衣類をそこに収納できるため、家事動線がスムーズになり、家がすっきりとした印象がありました。
パントリー収納を取り入れている家も目にしました。
ひと昔前の家には、このような大きな収納は無かったと思います。
パントリー収納があると、乾物や缶詰、常温保存ができる食材などをたくさん保管できるので便利です。
万一の為の防災用品や非常食、安売り時の生活用品なども楽々ストックでき便利です。
まとめ
省エや環境に配慮した住宅も重要ですが、間取りは、家づくりの最も重要な要素の一つです。
要望を明確にし、建築士とのコミュニケーションを大切にすることで、理想の間取りを実現することができます。
家族のライフスタイルや将来のニーズを考慮した間取りや、快適な生活をサポートする収納スペースや生活動線の設計も重要です。
最近では、オープンフロアプランや広々としたウォークインクローゼット、パントリー収納などが最近の住宅トレンドとして注目されているようです。
家族のライフスタイルや希望を建築士と良く話し合い、家族みんなが快適に暮らせるプランを実現しましょう。
参考:
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