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2025.03.28

地球と家族に優しい家づくり エコフレンドリーな建材10選

地球と家族に優しい家づくり
エコフレンドリーな建材10選

 

近年、エコフレンドリーな建材が注目を集めていますが、 「そもそも、どんな種類があるの?」「本当に環境に良いの?」「普通の建材と何が違うの?」 そんな疑問をお持ちではありませんか?

今回のブログでは、地球にも、住む人にも優しいエコフレンドリーな建材について、その種類や特徴を徹底解説します。
自然素材を活用した建材から、廃材を再利用した建材まで、具体的な例を挙げながら分かりやすく紹介します。
この記事を読めば、エコフレンドリーな建材の基本から、家づくりに取り入れるメリット、注意点までしっかり理解できます。

これからの家づくりにおいて、エコフレンドリーな建材を選ぶことは、地球環境への貢献だけでなく、家族の健康と快適な暮らしを実現するための重要なポイントです。
ぜひ最後まで読んで、これからの住まいづくりにお役立ててください。

(1)自然素材を活用した環境配慮型建材

エコフレンドリーな建材とは、環境への負荷を最小限に抑えつつ、持続可能な住まいづくりに貢献する素材を指します。これらの建材は環境に優しいだけでなく、住む人の健康や快適性の向上にも寄与します。以下では、代表的なエコフレンドリー建材を紹介します。

■木材関連

木材は、育つ過程で 二酸化炭素(CO2)を吸収 し、光合成によって酸素を排出します。
また、適切な森林管理(計画伐採・植林)が行われれば、 持続的に供給可能な資源 です。
さらに加工や運搬時のエネルギー消費が少なく、鉄やコンクリートに比べて環境への負荷が低い建材です。
木材の種類では、杉・桧・松、FSC認証材・PEFC認証材があります。

【Point】
木材は優れた断熱性や調湿性に優れ、室内を快適に保ちます。
木の香りや質感にはリラックス効果もあり、健康的な住環境づくりに役立ちます。また、リサイクルや再利用がしやすく、廃棄時にも自然に還るエコ素材です。

■漆喰・珪藻土

漆喰や珪藻土は天然素材から作られる壁材で、有害物質をほとんど含まず、環境への負荷が少ないのが特徴です。
製造時のエネルギー消費も少なく、使用後は自然に還るため持続可能な建材として注目されています。

【Point】
漆喰や珪藻土は優れた調湿機能があり、室内の湿度を快適に保つほか、カビや結露の防止にも効果的です。
さらに、消臭効果や有害物質の吸着効果もあり、断熱性能も高く健康的で快適な室内環境をつくります。
漆喰は耐火性、防火性能が高く、不燃材料として認定されています。

■藁(わら)

藁は稲作の副産物として生まれる天然素材で、再生可能かつ地域で手に入りやすい資源です。
廃棄せず建材として活用することで資源循環に貢献し、使用後も自然に還る環境負荷の少ない素材です。

【Point】
藁は断熱性・調湿性に優れ、昔から土壁や畳の芯材などに使われてきました。
室内の温度や湿度を安定させ、快適な空間をつくります。
さらに、自然素材ならではの柔らかい風合いと香りが癒し効果を高めてくれます。

■無垢材フローリング

無垢材とは、自然の木をそのまま使った再生可能な建材です。
製造時の化学加工が少なく、CO2を蓄えたまま長く使えるため、地球環境への負荷が少ないエコ素材です。

【Point】
無垢材は断熱性や調湿性に優れ、夏はさらっと、冬は温もりを感じる快適な足触りが特徴です。
木の香りや木目の美しさによる癒し効果もあり、適切なメンテナンスで長期使用も可能で経年変化による味わいも楽しめる木材です。

■自然素材の壁紙(紙、布)

紙や布などの自然素材の壁紙は、天然繊維を使用しているため有害物質をほとんど含まず、使用後も自然に還るエコ素材です。
製造時の化学処理が少なく、環境への負荷が低いのが特徴です。

【Point】
通気性や調湿性に優れ、室内の湿度を快適に保ちます。静電気が起きにくく、ホコリが付きにくいため室内空気をきれいに保つ効果もあります。
自然な風合いや質感が魅力で、落ち着きのある空間づくりに役立ちます。

ここに紹介した建材は、いずれも自然由来で再生可能、かつ製造・廃棄時の環境負荷が低いのが特徴となっています。
さらに、断熱・調湿・消臭などの機能性や健康・心理面への効果も期待でき、耐久性が高く長期間使用できるため、持続可能で快適な住まいづくりに最適な素材と言えるでしょう。

(2)廃材や再生材料を活用した建材の種類

エコフレンドリーな建材としては自然素材が一般的ですが、近年は廃材や再生材料を活用したリサイクル素材やアップサイクル素材の利用が拡大しています。
古材の再利用や廃棄物から作られた再生資材の活用は、天然資源の消費削減と持続可能な建築の促進に貢献します。同時に、これらの手法はコスト削減効果ももたらします。
以下では、こうしたエコフレンドリーな再生・リサイクル建材の種類について紹介します。

■再生木材

再生木材は、解体された建物や廃材から回収された木材を再利用して作られる建材です。
回収された木材は選別、清掃、加工を経て再利用可能な状態になり、新しい建材や家具などに利用されます。

【Point】
再生木材は新材の使用を控え森林資源を節約するところです。
廃材利用により廃棄物が減少し、環境負荷も軽減されます。
独特の風合いが美観を提供し、過去の使用により安定性や耐久性も向上しています。
再生木材はエコフレンドリーな選択肢として注目されています。

■再生プラスチック

再生プラスチックとは、使用済みプラスチック製品を回収・洗浄・加工して製造された建材です。
廃棄物を原料とすることで石油資源の消費を抑え、外装材、内装パネル、断熱材などに活用されています。
環境負荷を低減する建築資材として注目されています。

【Point】
再生プラスチックはプラ廃棄物の埋立量を減らし、製造時のCO2排出量も削減します。
また、断熱性能に優れ、建物の省エネにも貢献し、軽量で施工が容易なところが特徴です。
また耐水性や耐候性に優れているため、メンテナンスコストも抑えられます。

■リサイクルガラス

廃棄されたガラス製品(一升瓶やビール瓶、牛乳瓶)を回収・洗浄・粉砕して再生した建材がリサイクルガラスです。
窓ガラス、タイル、カウンタートップなどに加工され、新規製造より少ないエネルギーで製造できます。
透明感や美しさを保ちながら、環境に配慮した建築素材として利用されています。

【Point】
ガラス廃棄物もプラスチックと同様での埋立量を減らします。
また、新規ガラス製造に比べてエネルギー消費とCO2排出量を削減できます。
耐久性と耐候性に優れ、多様なデザインが可能です。
また断熱性能もあり、建物の省エネに貢献します。
リサイクル素材でありながら高級感があり、環境配慮型建築に適しています。

■再生コンクリート

建築物の解体で発生したコンクリート廃材を粉砕・選別処理した材料を活用した建材が再生コンクリートです。
廃棄物を骨材として再利用することで、天然資源の採掘を抑制します。
建築基礎工事、道路舗装、ブロックなどに使用され、環境負荷を低減する循環型の建築素材として注目されています。

【Point】
コンクリート廃棄物の埋立量を削減し、自然環境の保全に貢献するのが再生コンクリートの特徴です。
新しく製造するよりも二酸化炭素の排出量が少なく、天然骨材の節約にもつながります。
適切に処理すれば強度や耐久性も確保でき、コスト削減効果もあります。

■古レンガ、古瓦

解体された建築物から回収された古いレンガや瓦を再利用した建材が古レンガ・古瓦です。
これらは洗浄・選別を経て、内外装の壁材、床材、装飾材として活用されます。
時間が生み出した風合いや色合いを持ち、新品にはない味わいがあります。廃棄物削減と資源節約を両立した環境配慮型の建築素材です。

【Point】
建設廃材の再利用により廃棄物量を減らし環境負荷を低減できるのが古レンガ・古瓦の魅力です。
経年変化による独特の風合いが空間に深みと温かみを与えます。
高い耐久性と断熱性を備え、新品製造より少ないエネルギーで提供できます。リノベーションやヴィンテージ風デザインに最適で、建物に歴史的価値を付加します。

これまでに述べたように、廃材や再生材料を利用した建材は、廃棄物の削減と資源の有効活用に寄与するだけでなく、環境負荷の軽減やコスト削減の効果も期待されます。
しかし、使用に際しては注意が求められます。
廃材や再生建材には、品質や性能にばらつきが見られることがあり、また、一部の再生材は処理工程が複雑なため、新しい材料よりも高価になる場合があります。
さらに、建築基準法や条例による制限、施工技術の特殊性、特別なメンテナンス要件などのデメリットについても、十分に検討し確認することが重要です。

まとめ

今回のブログでは、環境負荷を低減し、持続可能な住まいづくりに貢献するエコフレンドリーな建材について、自然素材と廃材・再生材の2つの側面からご紹介しました。
それぞれの素材が持つ特性やメリット、そして注意点をご理解いただけたでしょうか。

地球環境への配慮はもちろんのこと、住む人の健康や快適性向上にも繋がるエコフレンドリーな建材の選択は、これからの家づくりにおいて不可欠なものと言えるでしょう。
今回ご紹介した内容が、ご自身の理想の住まいを実現するための参考になれば幸いです。

参考: