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住宅設計海外の住宅間取り

2024.06.14

「スウェーデンの住宅探訪」北欧ライフスタイル・住宅デザインの魅力

「スウェーデンの住宅探訪」
北欧ライフスタイル・住宅デザインの魅力

 

近年、スウェーデンの住宅市場は急速に変化しており、その独自の間取りやデザインに関心が集まっています。
このブログでは、「スウェーデンの住宅事情と間取りの特徴」を詳しく解説します。
一つは、高騰する住宅価格や都市部での一軒家建設の制限、古い住宅が高値で取引される理由など、スウェーデンの住宅事情の現状を知ることができます。
さらに、オープンプランや省エネルギー設計、サウナ併設など、スウェーデンの住宅の特徴的な間取りについても詳述します。
ブログを読むことで、スウェーデンの住まい方やライフスタイルに対する理解を深め、北欧ライフスタイルを体感してみましょう!

 

(1)スウェーデンの住宅事情

スウェーデンの首都、ストックホルムなどの都市部を中心に、住宅価格はここ数年上昇し続けており、2022年には過去最高値を更新しました。
特に築100年以上の古い木造住宅であっても、メンテナンスが行き届いている場合は高値で売買されることがあるようです。
2024年6月の平均価格はSEK 33,413(約452,078円)/平方メートルと高価になっています。

また、ストックホルム市内では一軒家を建てることが規定で制限されており、ほとんどが集合住宅です。
その集合住宅も立地条件の良いアパートを借りるとなると、リスト登録した上で10年以上も順番待ちをしなければならない状態です。
スウェーデンの住宅市場では、需要と供給のバランスが整っていない現状が見受けられます。

スウェーデン人の多くは新築よりも、中古の家を購入したり、世代間で受け継いだ古い家をリノベーションして住むことを好みます。
メンテナンスが行き届いた家は、築年数が古くても高値で取引されることが多いようです。

 

(2)スウェーデンの住宅間取りの特徴

スウェーデンは環境先進国として知られており、住宅も高断熱・高気密性能や太陽光発電システムの導入が盛んです。シンプルで機能的なデザイン性も重視され、木材をふんだんに使用した温かみのある住宅が多く見られます。
近年では、高齢者や障がい者が住みやすいユニバーサルデザインを取り入れた住宅も増えています。

スウェーデンの住宅平面図

1.オープンプラン

リビング、ダイニング、キッチンを一体化したLDK空間が広々としているのが一般的です。家族がコミュニケーションをとりやすく、開放的な空間で過ごせるようにするためです。
また、吹き抜けや大きな窓を取り入れることで、開放感を演出しています。

2.廊下が少ない

日本の家には必ずある廊下が、スウェーデンの家ではまったくないことが多いです。「部屋から部屋へ」といった連続空間になっており、廊下がないことで、狭い床面積でも広く感じられるようになっています。

3.サウナを併設、アウトドアスペース

上の間取り図にはないですが、スウェーデンの住宅にはサウナが併設されていることが多く、健康とリラックスを重視しています。
また、テラスやバルコニーなどのアウトドアスペースも設けられ、自然との調和を大切にするライフスタイルが反映されています。

4.キッチンが広い

スウェーデンの住宅では、キッチンが広く設計されることが一般的です。調理だけでなく、家族やゲストとのコミュニケーションの場としても重視され、機能的で使いやすいキッチンが求められます。

5.省エネルギー設計

スウェーデンの住宅は、省エネルギー設計が進んでいます。断熱性能の高い窓やドア、効率的な暖房システムが標準装備されており、エネルギー消費を抑えつつ快適な居住環境を提供します。
環境意識が高く、再生可能エネルギーの利用も一般的です。

 

まとめ

スウェーデンの住宅市場は、都市部での価格高騰や供給不足の問題が顕著ですが、一方で中古住宅のリノベーション文化が根付いています。
間取りにはオープンプランやサウナ併設、省エネルギー設計などの特徴があり、これらは家族のコミュニケーションや自然との調和、健康的なライフスタイルを大切にするスウェーデンの価値観を反映しています。今回のブログを通して、スウェーデンの住宅事情とその間取りの特徴について理解が深まり、北欧のライフスタイルに興味を持つきっかけになれば幸いです。

 

参考: